はじめに
面接が決まると必ず発生するのが「メールでのやり取り」です。応募後の面接日程の調整、面接後のお礼、辞退の連絡——。
どれも一見簡単そうに見えますが、実は、この面接前のやりとりから面接が始まっていると言っても過言ではありません。コミュニケーション能力、ビジネスマナーなどの印象を見ています。
ここでは、元面接官の視点から「正しいメール対応のマナー」と「好印象を与える例文」を紹介します。
面接日程の返信マナー
面接日程を連絡されたら、24時間以内に返信するのが理想です。
返信が遅れると「仕事が遅い」「スケジュール管理が甘い」「熱意が薄い」という評価になることもあります。
返信の基本構成
- お礼の言葉
- 提示された日程への回答（または希望日時の提示）
- 締めの一文（当日の意気込みなど）
返信例文
件名：Re:面接の日程の件 （面接日程のご連絡ありがとうございます）
〇〇株式会社
採用ご担当者様
お世話になっております、〇〇と申します。
このたびは面接日程のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
ご提示いただきました【○月○日（○）○時】にてお願い申し上げます。
当日はどうぞよろしくお願いいたします。
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〇〇（氏名）
住所：〇〇県〇〇市（自宅住所）
電話：090-XXXX-XXXX（日中に連絡のつく番号）
メール：XXXX＠XXXX
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ポイント
・件名は、変更せずに「Re:」をつけたまま送ってください。Re：が付いたままの方が担当者が自分が出したメールであることの返信であったり、複数回やりとりする場合にも把握しやすいので、「Re:」も元の件名も変更しないことが大切です。なお、カッコ書きで、（面接日程のご連絡ありがとうございます）と付けると丁寧な感じがしますが、これは絶対にしなくてはいけないことではありません。
・自宅住所の記載は、政令都市以外は必ず県名を含めること。同県で応募の場合でも、県名は書いた方が良いです。
面接後のお礼メール
面接後にお礼メールを送ることで、丁寧で誠実な印象を残すことができます。
面接の翌日までに送るのが理想です。
お礼例文
件名：面接のお礼（氏名：フルネームで記載）
〇〇株式会社
採用ご担当者様
お世話になっております。
本日、〇時より面接をしていただきました〇〇（フルネーム）と申します。
本日はお忙しい中、面接の機会をいただき誠にありがとうございました。
面接の中で伺った御社の〇〇という取り組みに、より一層魅力を感じ、御社で仕事をしたいという思いが一層強くなりました。
まずは、面接のお礼を申し上げたく、メールいたしました。
貴重なお時間をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。
末筆ながら御社のますますのご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
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〇〇（氏名）
住所：〇〇県〇〇市（自宅住所）
電話：090-XXXX-XXXX（日中に連絡のつく番号）
メール：XXXX＠XXXX
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ポイント
- 「合否を催促する内容」は避ける
- 遅くても翌日には送ること、理想は当日中に送るのがベスト。
- 面接で印象に残った点や感謝を具体的に伝えること
- 件名にフルネームを記載すること。応募者が多数の場合は「面接のお礼」という件名で多数のメールが担当者に届くことが予想されるため
面接辞退のメール
やむを得ず辞退する場合も、最後まで誠実に対応することで良い印象を残しましょう。
辞退理由は詳しく述べる必要はありませんが、感謝とお詫びをしっかり伝えましょう。
辞退メール例文
件名：面接辞退のご連絡（氏名をフルネームで記載）
〇〇株式会社
採用ご担当者様
お世話になっております。
〇日、〇時より面接をしていただきました〇〇（フルネーム）と申します。
誠に申し訳ございませんが、諸事情により今回の選考を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
お忙しい中、大変貴重なお時間を割いていただいたにもかかわらず、身勝手なお願いで誠に申し訳ございません。
また、メールで選考の辞退をご連絡しましたことを重ねてお詫び申し上げます。
末筆ながら御社の益々のご発展とご活躍をお祈り申し上げます。
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〇〇（氏名）
住所：〇〇県〇〇市（自宅住所）
電話：090-XXXX-XXXX（日中に連絡のつく番号）
メール：XXXX＠XXXX
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メールマナーの基本チェックリスト
- 件名は簡潔に：「面接のお礼」など
- 件名で「Re:」がある場合は件名は変更しない
- 本文中に宛先を必ず入れる 〇〇株式会社 採用ご担当者様 など
- 署名を必ず入れる（名前・住所・電話番号・メール）
面接メール対応で見られているポイント
採用担当者は、あなたのメールを通して次のような点を見ています。
- 社会人としての基本的なマナー
- コミュニケーション能力
- 敬語や文章力
- 丁寧さとスピード感
どれも、実際に入社した後の仕事力を予測するための判断材料です。
つまり、メール対応も面接の一部なのです。
まとめ
メールのやり取りは、仕事の速さ、ビジネススキル、コミュニケーションスキルを伝える重要な場面です。顔が見えないからこそ、素早く・丁寧に・誠実に常識ある対応をすることで、他の応募者との差が生まれます。
メールひとつで採用担当者の印象が変わること、メールのやりとりも面接の一貫ということを意識して、一つひとつのメールを大切にしましょう。
